TOEICは会社や大学で受ける必要がある場合や、昇格に必要な場合など、様々な場面で必要になりますよね。
TOEICのリーディングはスコアアップが難しいですが、実はリスニングではコツを掴むだけでスコアが上がる場合もあります。
特に、Part3とPart4はリスニングの大部分を占めており、Part3とPart4でしっかりとスコアを確保できると、安定してリスニングで高得点を取ることができます。
そうは言っても、
TOEICのPart3とPart4が一番苦手なんだけど…
と思ってしまう方も少なくないと思います。
そこで、本記事では、TOEICで高得点を取りたいけど、Part3やPart4に苦手意識がある方に向けて、
・TOEICのPart3とPart4が聞き取れないよくある理由
・問題別の解き方
・TOEICのPart3とPart4が聞き取れない人に試してみてほしいコツ
などをまとめてご紹介していきます。
TOEICのリスニングで高得点を取りたい方はぜひ最後までご覧ください。
リスニングが苦手な方や聞き取れない方に見てほしいリスニング対策の勉強方法や解き方のコツをまとめた記事も公開しているので、そちらもぜひご覧ください。
それでは、まず聞き取れない主な理由からみていきましょう。
TOEICスコアが伸びない、効率的な学習方法がわからないと悩んでいる方へ
TOEICはPart1からPart7まで幅広くカバーする必要があり、独学だと時間がかかる場合があります。
お金はかかりますが、英会話スクールを使用して解き方のコツやアドバイスをもらいながら短期間でスコアを伸ばす方法も1つの選択肢です。まだTOEICを受験したことがない方やスケジュールを立てる時間がない方、その他にもお悩みがある場合は一度無料相談してみると良いと思います。
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TOEICのPart3とPart4が聞き取れないよくある理由
まずPart3とPart4が聞き取れないよくある理由を見ていきましょう。
集中力がもたない
Part3とPart4は全部で69問(Part3は39問、Part4は30問)あるため、慣れていないと集中力を維持できません。
特に、Part2で文頭の音を聞くことに集中して集中力を使ってしまうことも原因の1つです。
問題文が読み上げられている最中に集中力が途切れてしまって、問題を解けなかった経験がある方は多いのではないでしょうか?
会話の種類が多い
次に、会話の種類が多いことが挙げられます。
特にPart3では、
・会議の話(プレゼンテーションのフィードバックなど)
・ホテルの予約の話(社内旅行、出張など)
・会社の設備の話(コピー機の話、社内で使う備品の在庫など)
など、挙げ始めたらキリがないくらい様々なジャンルで会話が行われます。
ここに人数の増減なども加わってくるとどんどん複雑化しますよね。
Part4については、人数は一人に限られていますが、アパートでのアナウンスや、お店の開店、イベント情報など幅広いジャンルの問題を聞く必要があり、会話内容の把握が難しいことも聞き取れない理由の一つです。
会話の最初の方を意識できてない
Part3とPart4では会話の冒頭で、
・何の話題なのか
・どういう状況なのか
・どこで行われている会話なのか
などストーリーを掴むために必要な情報が読み上げられるパターンが多いです。
そのため、冒頭を聞き逃してしまって、ストーリーを把握できないと問題が解けなくなります。
・どこで
・誰が(職業や役職)
・何について(話題)
話をしているのかを把握することができるとスムーズに解けるようになってきます。
シチュエーションが想像できてない
最後に会話のシチュエーションが想像できてない点です。
どんな状況でストーリーが展開されているかを把握できるとPart3とPart4は解きやすくなります。
しかし、会話の冒頭への意識が不足していて状況を想像できなかったり、「午後に会議がある」と言われた際に頼まれることとしては「資料のコピー」である、といった、「こういうシチュエーションだとこうなる」といった想像ができなかったりすると回答が難しくなります。
TOEIC Part3とPart4の概要
次にPart3とPart4の概要をご紹介します。
問題数(試験時間)とナレーターの特徴
TOEICのPart3は全部で39問、Part4は全部で30問あり、それぞれ約17分、約16分くらいで終わります。
問題間であまり時間が空かないので、集中力のコントロールが必要になります。
ナレーターは英語のネイティブで、アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダの4カ国の英語が使われます。
それぞれに特徴があるので、問題集を解いて慣れるようにしましょう。
問題形式
Part3の問題形式
Part3は2~3人の会話です。
社内での会話から、ホテルや飛行機の予約調整、お客さんと店員のやりとりなど様々な問題が出題されます。
それでは、どんな問題があるのかをみていきましょう。
意図問題(意図を聞く問題)
こちらはある特定のセリフに対して、どういう意図でその発言がされているのかを問う問題です。
「Why does the man say, “…”?」といった形で聞かれます。
“”の中に記載されている文章をスピーカーがどのような意図で言ったのかを想像することが求められます。
図表問題
こちらは問題用紙に印刷された図表を見ながら問題を解く形式です。
例えば、メニュー表が印刷されていて「レストランの新しいメニューの値段はいくらか」と聞かれたり、地図が印刷されていて「どこにピクニックに行くか」などです。
他にも円グラフからデータの読み取りなども出題されていますね。
大体、1つの会話文に対して設問3つの内、1つは図表からの読み取りが出ています。
会話のテーマや概要についての問題
こちらは会話のテーマや目的、概要や話し手の職業などを尋ねる問題です。
基本的には3つの設問の中で最初に出題されています。
最初に、この会話がどこで行われているのか、会話で出てくる男の人は誰なのか、どんな話題なのか、などその会話の大まかな設定やシチュエーションを尋ねられます。
テーマや職業などは会話中で明言されることは少ないので、会話の内容から予想する必要があります。
会話の詳細についての問題
こちらは会話の詳細を尋ねられる問題で、会話の中から、「男性が女性にお願いしていることは何か?」、「男性はどんなことを心配しているか?」、「女性は何をお願いされているか?」など会話の中で出てきた具体的な内容を把握して答える必要が有ります。
具体的な内容を聞かれるので、基本的には会話内でその答えが登場するため、注意しながら聞くようにしましょう。
次の行動についての問題
最後に会話の内容から次の具体的な行動を回答する問題です。
例えば、「女性は次に何をしますか?」、「男性は次にどこに連絡しますか?」などです。
基本的には3つの設問のうち、最後に登場します。
Part4の問題形式
Part4は1人のアナウンス形式です。
広告や宣伝、ニュースやアパートの工事についてなど様々な問題が出題されます。
しかし、基本的な構成はPart3と同じなので、簡単にご紹介していきます。
話し手の意図問題
こちらはアナウンスをしている話し手がどんな意図を持って発言をしているのかを予想する問題です。
「Why does the speaker say , ”…”?」といった形で聞かれるので、“”に入った文章の意図をアナウンスから予想することが求められます。
図表問題
こちらは問題用紙に印刷された図表を見ながら問題を解く形式です。
地図が載っていて、アナウンスから当日にどのルートを使って目的地に移動するのかを問われたりします。
会話のテーマや概要についての問題
こちらはアナウンスの目的や、トピック、話し手が誰なのか、といった会話のテーマや概要を答える問題です。
会話の詳細についての問題
こちらはアナウンスの中から、「話し手が提案していることは何なのか?」、「ハイキング中に聞き手がおそらく見るものは何なのか?」など具体的な内容を把握して回答する問題です。
次の行動についての問題
最後に話し手が聞き手に何をして欲しいのか、話し手が次に何をしようとしているのかを問われる問題です。
Part3とPart4の違いって何?
Part3とPart4の違いは以下のようになっています。
Part3 | Part4 | |
---|---|---|
問題数 | 39問 | 30問 |
全体の時間 | 約17分 | 約16分 |
登場する人の数 | 2人〜3人 | 1人 |
特徴 | 複数人による会話なので話の内容がころころ変わる場合あり | 全体を通して一貫した内容で文章が読み上げられる |
あまり大きな違いはありませんが、個人的には複数人でストーリーが展開されるPart3の方が難しいイメージがあります。
[問題別] TOEIC Part3とPart4の解き方のポイント
Part3の問題別の解き方
それでは、それぞれの問題別の解き方をご紹介していきます。
意図問題
意図問題は会話の中からその発言者の意図を予想する必要があるので、少し難易度が高くなります。
後述しますが、どこの発言について聞かれているのかを把握するために、問題の選択肢を先読みする必要があります。
先読みと、実際に会話が読み上げられる直前に2回は確認して、その発言が出てきた際にしっかりと反応できるようにしておきましょう。
しかし、正直なところ苦手な方は飛ばしても良いと思います。
発言がどこで出てくるのかに集中してしまい、結果的に残りの2問にも影響が出てしまうことを避けるようにしましょう。
勉強をしてリスニング時に少し余裕が出てくると、会話の雰囲気から予測することも可能になります。
少し呆れ気味なのか、スピーカーのテンションが高めなのかなど、会話から予測することも正解への近道です。
図表問題
図表問題の注意点として、会話の前半で聞き取った内容から会話の後半で変更があったり、修正があったりと最初に聞き取った内容がそのまま回答にならないケースが割とあります。
そういった可能性はしっかりと考慮して問題文を聞くようにしましょう。
また、図表は先読みに時間がかかるので、間に合わないケースもあると思います。
そういった場合は、とりあえず選択肢に記載されている内容が図表のどこに載っていて、その内容が何なのかを確認するようにしてください。
例えば、メニュー表が記載されていて、選択肢に金額が記載されていた場合、どの金額がどのメニューにあたるのかを確認するようなイメージです。
前述しましたが、設問3つの中で基本的に1問しか出ないので、先読みできない状態で会話が流れ始めてしまった場合は図表に関係しない残りの2つをしっかりと回答して、図表からの読み取り問題を捨てても良いと思います。
会話のテーマや概要についての問題
先ほど問題形式の説明部分で記載しましたが、会話のテーマや概要を聞く問題は明言されることが少ないです。
しかし、基本的には会話の前半で判断がつくことが多いので、前半に特に集中して状況を聞き取るようにしましょう。
先読みが正しくできていれば、何となくどういうシチュエーションになるのかを会話を聞く前から想像できるのでしっかりと先読みしてから臨むようにしてください。
また、基本的に設問の文章は「会話の場所」、「会話のテーマ」、「話している人は誰なのか」など決まったパターンが多いので、翻訳しながら設問を読んでいる方はこういったパターンを覚えて、先読みの時間を短縮できるようにしてみてください。
会話の詳細についての問題
具体的な内容を聞かれるため、会話の中に答えが出てきやすいです。
反対に、聞き逃してしまうと予測して問題を解くことが難しいので、ストーリーを把握しながら具体的に言及されていないか意識してください。
答えが聞き取れた時点で、マークシートに点をつける、もしくは指を置く(コツにも記載してます)など、回答を忘れないようにしましょう。
次の行動についての問題
会話の中で、I will, I am going toなど未来の行動を示す表現や、直接的にtomorrow, in the few days, in the futureなど未来を表す表現が含まれる発言が答えになりやすいので、こういった表現をヒントに選択肢から回答を選ぶようにしましょう。
Part4の問題別の解き方
基本的な対策方法は上記に記載したPart3の「問題別の解き方」と同じなので、上記で書いていることを意識しながら問題に取り組んでみてください。
TOEICのPart3とPart4が聞き取れない人に試してみてほしい8つのコツ
それではコツをご紹介していきます。
会話が行われているシーンを想像しながら聞く
先読みしてどんなシーンの会話が行われるかを想像し、実際にそのやり取りのシーンを想像しながら音声を聞くようにします。
何度か問題集を使っていると似た内容でよく出ている話の流れがわかってくるので、練習問題を解いて、慣れるようにしましょう。
Part3だと社内での備品の話や会議の場所の予約、Part4だとセールの案内や予約したお店からの留守番電話などです。
会話文やアナウンス中は音声に集中して問題文と選択肢読み上げ中に回答する
基本的に、会話文、アナウンスが読み上げられている間は音声を聞くことに集中しましょう。
コツの6つ目にご紹介しますが、会話文、アナウンスが流れている途中には選択肢の中から正解が分かってもすぐに塗りつぶすのではなく、問題集のその選択肢の上に指を置いたり、マークシートの答えとなる選択肢の部分に縦線を入れる、もしくは点をつけるなどリスニングに支障が出ない範囲でマークをつけてください。
こうすることで、リスニングから意識を外さず、最後まで聞き取ることができます。
実際に塗りつぶすのは、問題文や選択肢が読み上げられている間や、各回答時間に行います。
練習で慣れると簡単にできるようになるのでぜひ、試してみてください。
会話文やアナウンスの聞き取りに支障をきたさずに、しっかりと問題に回答できるようになります。
会話の冒頭に集中する
先述しましたが、基本的に会話が行われている場所やその人たちの職業など、会話の全体のストーリーを把握することができる情報は冒頭に読み上げられることが多いです。
そのため、会話やアナウンスの冒頭を聞き逃してしまうと全体の流れの想像が難しくなります。
そのため、前半に聞き取ってしっかりと頭の中で会話のシーンを想像できるようにしましょう。
回答のペースを崩さない
こちらはすぐに意識して変えることができる部分なので時間がない方も試してみてください。
あまり会話文やアナウンスが聞き取れなかったけど、問題を落としたくなくて回答に時間をかけた結果、先読みが間に合わなくて次の問題も落としてしまった経験はありませんか?
TOEICは難しい問題と簡単な問題が混ざっているので、もしかしたら、聞き取れなかった問題は難しい問題だったのかもしれません。
難しい問題に足を取られて簡単な問題を落としてしまうことはすごくもったいないです。
そこで、意識してほしい重要なこととしては、自分の中でルールを決めて回答のペースを崩さないことです。
私はPart3とPart4の場合はいつも2つ目の問題文が読み上げられたら次のマークシートを塗りつぶして次の問題に進むように決めています。
最初にTOEICを受けた時(合計約300点だった時)はできる限り多くの問題にミスなく正解したいという気持ちが強く、先読みできずにずるずると点数を落としていました。
反対に、自分の中でルールを作って割り切ることができてからはリスニングの点数が400点を下回らなくなりました。
ぜひ練習の段階でどのタイミングで前の問題を切り上げれば次の問題をしっかり先読みできるかを試して、自分なりのルールを作ってみてください。
集中力をコントロールする
Part3とPart4は気が抜けない中で長い間音声を聞き取る必要があって、集中力を持続させることが難しいです。
そのため、集中力を維持できるかも高得点を取れるかどうかに大きく関わってきます。
前日の体調管理はもちろん、当日の朝に詰め込んで本番で集中力がなくなってしまうことは絶対に避けるようにしましょう。
緊張で眠れない方もいると思いますが、ラベンダーの匂いの「蒸気でアイマスク」を使ってみたり、寝る前にストレッチをしてみたりするのがおすすめです。
また、リスニング中にどうしても頭が回らなくなった場合は1つの会話文、もしくはアナウンスと途中の設問まで丸々捨てて目を瞑って休んで見ることもおすすめです。
私はよくリスニングの会話文やアナウンスが流れている最中に目を瞑って音声を聞くこともあります。
何となくリラックスできて集中が続くので、もしよかったら試してみてください。(効果がなかったらすみません。。。)
マークシートを塗りつぶすタイミングを調整する
先ほどのマークシートの話にも関わってきますが、ストーリーが流れている間にマークシートを塗りつぶしてしまうと、話の内容を聞き逃してしまう可能性があります。
そのため、塗りつぶす以外の方法で各問題の選択をマークしておく必要があります。
おすすめの方法は3つあります。
まず1つ目は正解だと思う選択肢の上に指を置いておくことです。
設問が読み上げられている間や回答のための時間に指を置いていた数字の選択肢を塗りつぶしてください。
私はこの方法を使っています。
2つ目はマークシートの正解だと思う選択肢に点をつけること、3つ目は正解と思う選択肢に縦線などを引くことです。
2つ目と3つ目はほとんど同じですが、どれかご自身に合うものを選んで試してみてください。
ちなみに、問題用紙に直接書き込むのは禁止されているので、注意してください。
設問の先読み
余裕がある場合は設問の先読みも行いましょう。
基本的に余裕がない場合は選択肢まで読む必要はありません。
設問からどんなシーンの会話、アナウンスなのかを予想しながら先読みしましょう。
先読みに関してはやり方やタイミング、注意点などを別記事でご紹介中です。
1つ目が聞き取れなくても諦めない
これはタイトルそのままですが、1つ目の問題が聞き取れなかったからと言って2つ目、3つ目の問題が解けなくなるわけではないということです。
TOEICのPart3とPart4は基本的に読み上げられる文章とそれぞれの問題の時系列は同じです。
1つ目の問題に対する答えは読み上げられる文章の前半にあります。
ストーリーを想像しにくくなるのは少し大変ですが、1つ目を聞き逃しても2つ目、3つ目の回答はまだ読み上げられている会話の中に残っています。
リスニングで1つ目が聞こえなくても諦めずに2つ目、3つ目を聞くことができるように意識してみてください。
まとめ
いかがでしたか?
本記事では、TOEICのPart3とPart4が聞き取れない方や苦手意識を持っている方に向けて、高得点を取るために使える8つのコツや各問題の概要、解き方などをご紹介しました。
Part3とPart4はリスニング力をつけないと回答が難しいですが、コツを身につけることで点数が上がることも多くあります。
その他、Part3とPart4のリスニング対策をしたい方に向けて練習に効果的な教材や勉強方法をまとめた記事も公開中なのでぜひご覧ください。