英語を学習し始めた方であれば、「シャドーイング」という勉強法を聞いたことがあると思います。
聞いたことあるかも！確かリスニングに良いやつだよね。
そうだね！今回はやり方やポイントを紹介していくよ。
シャドーイングは正しい手順でやれば力がつきますが、ただ闇雲にやるだけでは成果につながらず、挫折してしまう可能性があります。
そこで、本記事ではシャドーイングの概要ややり方が分からない方に下記を紹介します。
- シャドーイングの概要
- シャドーイングのおすすめのやり方
- シャドーイングの際に意識して欲しいポイントと注意点
- シャドーイングにおすすめの教材
ぜひ最後までご覧ください。
シャドーイングとは？
「シャドーイング」は、聞こえてくる英語の音声を、ほぼ同時に口に出して真似することで、リスニング力とスピーキング力を効率よく鍛える学習方法です。
一般的な「聞き流し」とは異なり、シャドーイングでは実際に声を出すことが重要です。
音の抑揚やリズム、発音の細かい部分まで意識しながら声に出すことで、英語の音に対する感覚を養い、「英語脳」をつくる土台となります。
僕も、最初は難しく感じましたが、続けるうちに耳が英語に慣れ、自然と英語で反応できるようになってきました。
シャドーイングに慣れていない方は、短く簡単な文章から始めることをおすすめします。
シャドーイングの種類
シャドーイングには、学習目的やスタイルに応じた2つの主要な種類があります。
それが「プロソディー・シャドーイング」と「コンテンツ・シャドーイング」です。
プロソディー・シャドーイング
プロソディー・シャドーイングは、英語の音の特徴にフォーカスしたトレーニング方法です。
意味の理解よりも、「音の再現」に重点を置くため、発音やイントネーション、リズムを正確に身につけるのに最適です。
発音やイントネーションが徐々に改善されていくため、英語らしい話し方を目指す人に特におすすめです。
コンテンツ・シャドーイング
コンテンツ・シャドーイングは、音声の内容を理解しながら発声する方法です。
単に音を真似するだけでなく、意味や文構造に意識を向けることで、英語の理解力と表現力の両方を伸ばすことができます。
1ヶ月くらい続けていると英語を英語のままで理解できるようになってきました。
シャドーイングで得られる効果
ここからは、シャドーイングを実践することで得られる効果をみていきましょう。
リスニング力がアップする
シャドーイングは、英語の音を聞き取り、即座に口に出す訓練です。
これにより、ネイティブの話す英語のリズムや音の連結（リエゾン）に耳が慣れ、自然なスピードの会話も聞き取れるようになります。
僕自身、シャドーイングを続ける中で、「聞こえない」状態から「意味がわかる」状態に変化し、リスニングへの苦手意識が大きく改善しました。
発音・スピーキング力も上がる
音声に合わせて声を出すシャドーイングは、正しい発音と自然なイントネーションを身につけるのに最適です。
また、よく使う英語フレーズを口に出す習慣がつくため、スピーキング力全体の底上げにもつながります。
語彙力・文法力がつく
シャドーイングは、インプットとアウトプットを同時に行う学習法です。
そのため、使われている語彙や文法が頭に残りやすく、自然な英語表現が身につきやすくなります。
僕も、特定のフレーズを繰り返すことで、「これはこう言うんだ」という感覚が身につき、実際の会話でもスムーズに使えるようになりました。
英語脳が鍛えられる
シャドーイングの最大の効果の一つが、日本語を介さずに英語を理解する「英語脳」が鍛えられることです。
英語を英語のまま捉える力が養われるため、会話中に相手の英語に素早く反応できるようになります。
英語を英語で考える力は、学習の中級者〜上級者を目指す人にとっても欠かせない要素です。
TOEICなどの資格対策にも効果的なので、資格のために英語を勉強している方もぜひ挑戦してみてください。
僕がおすすめしたいシャドーイングのやり方
ここからは実際のシャドーイングのやり方を詳しく説明していきます。
教材を選択する
まずは、シャドーイングに使う教材を選びましょう。
自分の興味やレベルに合った、音声のついた教材を選ぶことが重要です。
初めての場合は短く、簡単な文章が掲載されているものを使うと良いでしょう。
TOEIC対策をしている方はTOEIC公式問題集に掲載されている英文を使ってみてください。
まずは音声を聞いてみる
教材が決まったら、まずはその音声を聞いてみましょう。
意味を理解することよりも、まずは音のリズムやイントネーションを感じ取ることが目的です。
僕も初めて音声を聞いたとき、リズム感をつかむために何回か繰り返し聞きました。
スクリプトを確認しながら音声を聞く
次に、スクリプトを見ながら音声を再度確認します。
ここでは、音声を聞き取れなかった部分や発音がわかりにくいところを特に注意して見返します。
この段階で、自分が苦手な音やイントネーション、音の接続などを把握できます。
知らない単語や文法構造はこの時点で調べて解決しておきましょう。
英文の意味が分かるようになっておきましょう。
スクリプトを見ながらオーバーラッピング
英文の内容を理解したら、次はオーバーラッピングを挟みます。
音声とスクリプトを確認しながら、同時に発声する練習です。
実際に英文を音声に合わせて声に出すことで、発音やリズムを体に染み込ませることができます。
文章を見ながら少し遅れて読む
次は、スクリプトを見ながら音声に少し遅れてリピートします。
英語の音をしっかりと聞きながら対策しましょう。
僕も初めて挑戦した時は、スピードについていくのが難しかったですが、次第に慣れてきました。
何も見ないでシャドーイングする
ここまできたら、スクリプトを見ずに音声から少し遅れてシャドーイングを行いましょう。
音源に少し遅れて声を出すことで、リスニング力や発音力が鍛えられます。
この時に、単なる音マネにならないように、自分が話しているかのように発話するのがポイントです。
ちゃんと自分が発音している英文の意味を理解してシャドーイングを行いましょう。
実際の会話でアウトプットする
最後に、シャドーイングで得た知識を実際に会話でアウトプットしましょう。
実際に学習したフレーズを使ってみることで、学習内容が定着します。
アウトプットには、オンライン英会話や言語交換アプリを活用しましょう。
個人的なおすすめは無料で使えて、海外ユーザーとSNS感覚でやり取りができる「ハロートーク」です。
ハロートークの詳細は下記記事でも解説しているので興味がある方はご覧ください！
シャドーイングの際に意識して欲しいポイント
ここまで、シャドーイングのやり方を紹介しました。
ここからは、シャドーイングの効果を最大化させるために意識して欲しいポイントを紹介していきます。
できればしっかりと声に出す
シャドーイングでは、聞こえてくる音声を声に出して模倣する必要があります。
声に出すことで、音のつながりやイントネーションなど、多くの情報が脳に伝わります。
内容が定着しやすくなるため、できればしっかりと声を出すように意識しましょう。
ただし、電車や外出先でシャドーイングをする際は、文の意味を意識していれば口パクでも問題ないので、使い分けるように意識しましょう。
話している状況を思い浮かべる
シャドーイングをする際は、実際にその表現をどのような状況で使うかをイメージすることが効果的です。
例えば、ビジネスの会話や旅行のシーンを想定し、その場面を頭に描きながら練習すると、より実践的な力が身につきます。
また、ただ声を出すのではなく、自分が実際に話すような形で、感情を込めることで自然な発音とスピーキングに繋がります。
実際に使う想定で練習しておくと、いざその場面になったときに英語が出やすくなりますよ。
完璧を目指しすぎない
シャドーイングはただでさえ負荷が高いため、完璧を求めすぎないことが重要です。
話すことに自信がなくても、失敗を気にせずに声に出してみましょう。
繰り返し間違えたところはあなたの苦手な発音やイントネーションかもしれません。
苦手な箇所が見つかれば、なぜ苦手なのかを分析することで英語力アップに繋がります。
一度で完璧にしようとはせず、ちょっとした成長を楽しみながら行うことが、長続きの秘訣です。
シャドーイングの注意点
シャドーイングは効果的な英語学習法ですが、注意すべきポイントもいくつかあるため紹介していきます。
自分のレベルに合った教材を使う
まず、シャドーイングを行う際に最も重要なのは、自分の英語レベルに見合った教材を選ぶことです。
あまりにも簡単な教材だと、成長を感じにくいかもしれませんが、逆に難しすぎるとフラストレーションがたまります。
僕の場合は、スクリプトを読み上げたときに半分以上が理解できる教材を選ぶようにしています。
語彙と文法の基礎が身についた後に行う
シャドーイングはリスニングとスピーキングを効果的に鍛える方法ですが、ある程度の語彙力と文法力がなければ効果を実感しにくいです。
シャドーイングを始める前に、自分が使う英文を理解できる基本的な語彙が身についていることが重要です。
簡単な文法をしっかり学んだ後にシャドーイングを行うことで、文の意味を理解できるようになり、スムーズにシャドーイングに移れることでしょう。
反対に、中学生の時に習うような文法や単語がわからない方は、まずそちらの対策がおすすめです。
シャドーイングが難しいと感じている方は下記記事もあわせてご覧ください。
疲れたらしっかり休む
シャドーイングは集中力を要するため疲れやすいです。
早く上達しようとすると思い詰めてしまうことは多いですが、適度な休息を取ることが大切です。
特に、疲れている状態では集中力が落ち、効果を実感しにくいでしょう。
そのため、疲れたらしっかりと休み、心身共にリフレッシュすることで、モチベーションも維持しやすいです。
シャドーイングにおすすめの教材
それでは、シャドーイングにおすすめの教材をみていきましょう。
TED
TEDのスピーチは、非常に多様なトピックが扱われており、世界中の専門家や有名なスピーカーが登壇します。
スピーチはクリアで聴き取りやすく、発音もネイティブに近いため、シャドーイングに最適です。
また、科学、心理学、技術など、様々なトピックから自分が気になるものを使いながらシャドーイングができます。
英語の字幕をつけることもできますし、スクリプトも確認できます。
ただし、動画によってはスピーカーの話す速度が非常に速いので、動画選びの際は注意が必要です。
僕もTEDのスピーチを使ってシャドーイングを行うことで、様々な話題に触れつつ、リスニング力を養うことができました。
TEDに関する詳細は下記記事にまとめているため、興味がある方はぜひご覧ください。
【アプリ】シャドテン
「シャドテン」はシャドーイングに特化したアプリで、英語のコーチングサービスを提供する「プログリット」が提供しています。
ビジネスや日常英会話など多種多様な教材が揃っていて、自分のレベルに合わせて選べるのが特徴です。
スマホ一つで学習が完結するため、隙間時間を利用した学習が可能で、続けやすさが魅力です。
ただし、有料サービスなので、まずは7日間の無料体験をしてみて、自分に合うかを判断することをおすすめします。
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LanCul
LanCulの大きな特徴は、映画やドラマの登場人物になりきってセリフを真似する「なりきりシャドーイング」機能です。
感情を込めて話す練習ができるため、自然な発音やイントネーションを効率よく習得できます。
初級〜上級まで対応したレベル別教材が用意されており、自分のペースで無理なく学習を続けられる点も魅力です。
「ただ聞いて真似る」だけでなく、「実際に使える英語」を身につけたい方に非常におすすめなサービスです。
こちらも、有料サービスなので、まずは7日間の無料体験をしてみて、自分に合うかを判断することをおすすめします。
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Redkiwi
RedKiwiは短い英語動画を使って、ディクテーションやシャドーイングの練習ができるアプリです。
動画の音声を聞いて、単語を並べ替えて文章を作成するディクテーション練習に加えて、録音機能を使って自分の発音を確認しながらシャドーイング練習も可能です。
ビジネス英語、アニメ、映画など、さまざまなジャンルの動画が用意されており、自分の興味やレベルに合わせてコンテンツを選択できるのも強みです。
Redkiwiは無料でも使用できますが、使用できる時間に制限があります。
そのため、使ってみて合っていたら有料に切り替えるようにしましょう。
Redkiwiの詳細は下記記事で解説しているのでぜひご覧ください。
シャドーイングが向いている人
ここでは、シャドーイングに適している人の特徴を具体的にご紹介します。
ある程度基礎が身についている方
シャドーイングを効果的に行うには、英語の基本的な知識が備わっていることが前提となります。
基本的な単語やフレーズを理解していれば、音声の意味を瞬時に把握でき、よりスムーズにシャドーイングができます。
また、文章の構造や文法を把握していると、聞き取った内容を理解しやすいことでしょう。
単語や文法が全くわからない状態で始めてしまうと、英文の理解に時間がかかり、挫折してしまう可能性があります。
発音やイントネーションをネイティブに近づけたい方
シャドーイングの大きな魅力は、ネイティブの発音・イントネーションをそのまま真似できる点です。
スピーカーになりきってシャドーイングをすることで、自然な話し方が身につきます。
また、英語特有のリズムや抑揚、フレーズのつなぎ方を学べるので、滑らかな話し方ができるようになります。
僕もシャドーイングを繰り返し行うことで、発音やイントネーションに自信がつきました。
毎日少しずつでも継続して勉強できる方
シャドーイングは短期間で成果が出るものではありません。
毎日数分でも取り組むことで、少しずつ耳が慣れ、口が自然に動くようになります。
僕の場合、忙しくても毎日シャドーイングを継続するように意識していました。
仕事の時は、電車でアプリを使った「口パク」のシャドーイングを行っていました。
シャドーイングに関するQ&A
最後に、シャドーイングに関するQ&Aをみていきましょう。
シャドーイングは何から始めればいいですか？
シャドーイングを始めるには、まず自分のレベルに合った教材を選ぶところから始めましょう。
その後、音声を聞いて、リズムやイントネーションを体感します。
音声を複数回聴いた後は、スクリプトを読み込み、英文の意味を理解しましょう。
シャドーイングは何に効きますか？
シャドーイングには、多くの学習効果がありますが、特に期待できる効果は、リスニング力やスピーキング力の向上です。
同時に、英文を理解する過程で語彙力や文法力も身につくことでしょう。
シャドーイングで口パクをするのは効果的ですか？
シャドーイングでは、口パクをする方法も有効です。
しかし、英文の意味を理解した上で、自分がその内容を伝えるつもりで発話する意識を持つことが重要となります。
まとめ
本記事では、リスニング力やスピーキング力アップに効果的なシャドーイングの概要ややり方、注意点などを解説しました。
シャドーイングは負荷が高く、挫折につながる可能性もあるため、正しいやり方で進める必要があります。
特に、シャドーイングに使う文章の意味を理解し、自分が発話しているかのように話すことがポイントとなります。
もし、シャドーイングに使う教材で悩んでいる場合は、本記事で紹介したサービスを試してもらえると嬉しいです！