シャドーイングを継続しているものの、なかなか結果が出ず、意味があるのか気になっている方も多いと思います。
実は、文章を解読した上で、自分が少し難しいと思う難易度の文章を使っていないと上達は難しい可能性があります。

シャドーイングって本当に意味あるの?



うん。でもやり方に工夫が必要だよ。
特に、シャドーイングで使っている英文が難しくて、継続しているけど内容を理解できていない方は要注意です。
そこで、本記事では、シャドーイングに意味がないのか気になる方に向けて下記を紹介します。
- 「シャドーイングが意味ない」ことはない理由
- シャドーイングが意味ないと感じる原因とは?
- シャドーイングが意味ないと感じる方に試して欲しいこと
- 僕がシャドーイングをする際に意識していたこと
ぜひ最後までご覧ください。
まだ、シャドーイングの概要ややり方を把握できていない方は下記記事もあわせてご覧ください。


「シャドーイングが意味ない」は間違い!
シャドーイングは多くの英語学習者が実践している学習法です。



英語がペラペラな方がシャドーイングをおすすめしている動画などもよく回ってきますよね。
しかし、実際は「シャドーイングは負荷が高いけどあんまり効果が感じられない」と思う方も多いと思います。
僕の経験から話をすると、シャドーイングは自分にあったやり方で継続することで効果を感じられました。
特に意識していたのは以下のポイントです。
・単語や文法を含め、使う文章の分からない部分をなくすこと
・文章は自分のレベルより難しすぎないものを選ぶこと
・最初はオーバーラッピングを行うこと
・できるだけ音源を真似すること
始めたばかりの頃は全くシャドーイングができず、オーバーラッピングを頑張っていました。
英文の理解にも力を入れ、シャドーイングやオーバーラッピングに移る前に、必ず知らない単語と文法を0にした状態で挑みました。



TOEIC300点の時に始めたので知らない単語や文法が多く、とても大変でした。
教材は映画やドラマと比べて難易度の低い「TOEIC公式問題集」を使っていたのを今でも覚えています。
オーバーラッピングに慣れてきたらシャドーイングに移りました。
シャドーイングを継続することでTOEICのスコアアップにもつながりましたし、似たような文型や聞いたことがある単語は翻訳せずに理解できるようになりました。
そのため、個人的には「シャドーイング」はやり方を工夫しつつ、継続して取り組むことで意味があると思っています。
「シャドーイングが意味ない」ことはない理由
ここからは、シャドーイングが意味ないことはない理由を見ていきましょう。
通訳者を目指す方も取り入れているから
シャドーイングは、プロの通訳者が訓練の一環として取り入れている学習法です。
通訳者は、「聞いた英語を瞬時に理解して翻訳する」というスキルが求められます。
シャドーイングは耳から入ってきた情報を素早く理解し、内容を再現する力が身につくので、そのスキルを鍛えるのに最適なのです。
英語力が全体的に鍛えられるから
シャドーイングはリスニング力だけでなく、スピーキングを含む、英語の基礎スキルをバランスよく鍛えられる学習法です。
まずスピーキング力に直結し、口の動かし方や発音のクセを改善できます。
さらに、繰り返し同じ英文を扱うことで語彙や表現が定着し、文脈の中で意味を理解する力も向上します。
また、実際に声に出して話すことで、英文の構造や文法にも自然と馴染めるようになります。
これにより、「聞ける」「話せる」「使える」英語力が鍛えられていくことでしょう。
TOEICや英会話の試験対策としても効果的で、基礎から応用まで幅広く対応できる点が、シャドーイングの大きな強みです。
研究結果でも有効だと出ているから
シャドーイングの効果は研究でも証明されています。
例えば、村岡有香さんの「シャドーイングとL2流暢さの向上への効果-長期的観測からの検証」(聖学院大学論叢 第31巻 第1号 2018年より)によると、英語専攻の日本人大学生8人にシャドーイング中心の授業を2年間行ったところ、発話速度,発話の長さに成長や変化が見られたようです。
また、石巻専修大学の研究でも、シャドーイング実践により、効果が出たと報告されています。
こうした研究結果は、シャドーイングが科学的にも信頼できることを裏付けています。
シャドーイングが意味ないと感じる原因とは?
シャドーイングの効果が実感できない場合は、原因を分析して対策することが重要です。
ここでは、シャドーイングが「意味ない」と感じる理由を見ていきます。
効果がすぐに出ないから
シャドーイングに意味がないと感じる原因の一つは、効果がすぐに現れにくいからです。
特に短期間で成果を求めてしまうと、挫折にもつながってしまいます。
数週間で成果が見えなくても、それが普通だと理解し、焦らず継続していくことが重要です。
継続する中で、ある日ふと「聞き取れるようになった」「話しやすくなった」と気づく瞬間が訪れることでしょう。



僕も、効果を実感するまでに3週間以上かかりました。
教材の難易度が合っていないから
教材のレベルが自分の英語力と合っていないと、効果を感じにくくなります。
たとえば初心者がネイティブの速い英語に挑戦すると、内容が理解できず挫折してしまうこともあります。
逆に、簡単すぎる教材では成長を感じにくくなります。
大切なのは、「6〜7割理解できるが、少し難しい」と感じるレベルを選ぶことです。
これにより、内容を理解しつつも自分が知らない表現を身につけられ、効果的な学習が可能になります。
やり方を間違えているから
ただ音声を聞き流して真似するだけでは、シャドーイングの効果は実感できない可能性が高いです。
事前に「文章を理解」し、「音読」や「オーバーラッピング」を行うことで、耳と口を慣らしておくと効果が高まります。



発音やリズム、抑揚なども意識して再現しましょう。
シャドーイングの効果が出るまでの期間は?
シャドーイングの効果が現れるまでの期間には個人差がありますが、早い人で2週間、時間がかかる場合は2〜3ヶ月が目安です。
単語や文法の基礎がある人は効果を実感しやすく、初心者は時間を要する傾向にあります。
また、学習の頻度や集中度も成果に大きく影響します。
知らない表現をしっかり理解した上で取り組めば、効果が出るまでの期間を短縮することが可能です。
もし2〜3ヶ月続けても効果が感じられない場合は、教材の難易度ややり方、継続状況を見直しましょう。
シャドーイングの効果が出るまでの期間についての解説は下記記事をご覧ください。


シャドーイングが意味ないと感じる方に試して欲しいこと
それでは、シャドーイングが意味ないと感じる方に試して欲しいことを紹介します。
すぐに結果を求めない
シャドーイングはすぐに成果が出るものではありません。
数週間で効果が見えないのは自然なことです。
焦りはモチベーションの低下を招いてしまいます。



地道な継続が重要です。
自分のレベルに合った教材を使う
難しすぎる教材は挫折の原因になります。
逆に簡単すぎる教材では成長が感じられません。
おすすめは「6〜7割理解できる教材」です。
語彙力や文法力は並行して身につける必要がある
単語や文法の知識がないと、聞いても意味がわかりません。
シャドーイングだけでは補えない部分もあるため、他の学習と組み合わせることが重要です。



シャドーイングだけでなく、自分の苦手な部分を伸ばす学習も組み合わせましょう。
英文の意味を理解する
音読だけに集中してしまうと、効果が得られない可能性があります。
事前にスクリプトを確認し、内容を理解することが大切です。
意味を意識することで記憶にも残りやすくなります。
意味を理解して話せるように意識しましょう。
できるだけ毎日取り組む
毎日10〜15分でもOKなので英語の上達には継続がカギとなります。
短時間でも積み重ねれば大きな成果につながります。
スキマ時間を活用して継続しましょう。
自分の声を録音してみる
録音し、客観的に聴くことで、自分の発音やリズムの課題に気づけます。
苦手な音やリズムを徹底的に対策することで、上達を実感できることでしょう。
量よりも質にこだわる
たくさんやるより、丁寧にやることが大切です。
一つの英文を何度も繰り返す方が効果的です。
内容をしっかり理解し、発音やイントネーションまで意識しましょう。
僕がおすすめしたいシャドーイングのやり方
僕がおすすめしたいシャドーイングのやり方は以下の通りです。
- 教材を選択する
- まずは音声を聞いてみる
- スクリプトを確認しながら音声を聞く
- スクリプトを見ながらオーバーラッピング
- 文章を見ながら少し遅れて読む
- 何も見ないでシャドーイングする
- 実際の会話でアウトプットする
ただ聞こえてきた音をリピートするのではなく、意味を理解した上で、自分が話しているかのように発話することが重要です。
シャドーイングの各ステップの詳細や注意点は下記記事にまとめているのでぜひご覧ください。


また、シャドーイングの際は同じ文章を繰り返し使っていくことが重要です。
シャドーイングで同じ文章を使った方が良い理由やその際の勉強法は以下の記事をご覧ください。


僕がシャドーイングをする際に意識していたこと
僕がシャドーイングをする際に意識していたことは以下のポイントです。
・英文を事前に理解する
・シチュエーションを想像する
・スピーカーになりきる
シャドーイングに取り組む際に特に意識していたのは、分からない単語や文法を一つひとつ調べることです。
また、音声のスピードが速すぎてついていけないと感じたら、再生速度を落とすことでした。
英文をなんとなく繰り返すのではなく、きちんと意味を理解したうえで、まるで自分がその英文を自然に話しているような感覚で取り組むことを心がけました。
スピードが速いままだと噛んでしまってストレスが溜まるので、まずは無理のないスピードで丁寧に練習することを大切にしました。
そして、慣れてきたタイミングで徐々に速度を戻していくことで、自分の成長を実感できました。



最初はうまくできなくて当たり前なので、焦らず段階を踏むのがポイントです。
シャドーイングにおすすめの教材
ここからは、シャドーイングにおすすめの教材を紹介していきます。
TED
TEDのスピーチは、非常に多様なトピックが扱われており、世界中の専門家や有名なスピーカーが登壇します。
スピーチはクリアで聴き取りやすく、発音もネイティブに近いため、シャドーイングに最適です。
また、科学、心理学、技術など、様々なトピックから自分が気になるものを使いながらシャドーイングができます。
英語の字幕をつけることもできますし、スクリプトも確認できます。
ただし、動画によってはスピーカーの話す速度が非常に速いので、動画選びの際は注意が必要です。



僕もTEDのスピーチを使ってシャドーイングを行うことで、様々な話題に触れつつ、リスニング力を養うことができました。
TEDに関する詳細は下記記事にまとめているため、興味がある方はぜひご覧ください。


【アプリ】シャドテン
「シャドテン」はシャドーイングに特化したアプリで、英語のコーチングサービスを提供する「プログリット」が提供しています。
ビジネスや日常英会話など多種多様な教材が揃っていて、自分のレベルに合わせて選べるのが特徴です。
スマホ一つで学習が完結するため、隙間時間を利用した学習が可能で、続けやすさが魅力です。
ただし、有料サービスなので、まずは7日間の無料体験をしてみて、自分に合うかを判断することをおすすめします。
\ 7日間の無料体験期間付き! /
LanCul
LanCulの大きな特徴は、映画やドラマの登場人物になりきってセリフを真似する「なりきりシャドーイング」機能です。
感情を込めて話す練習ができるため、自然な発音やイントネーションを効率よく習得できます。
初級〜上級まで対応したレベル別教材が用意されており、自分のペースで無理なく学習を続けられる点も魅力です。
「ただ聞いて真似る」だけでなく、「実際に使える英語」を身につけたい方に非常におすすめなサービスです。
こちらも、有料サービスなので、まずは7日間の無料体験をしてみて、自分に合うかを判断することをおすすめします。
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Redkiwi
RedKiwiは短い英語動画を使って、ディクテーションやシャドーイングの練習ができるアプリです。
動画の音声を聞いて、単語を並べ替えて文章を作成するディクテーション練習に加えて、録音機能を使って自分の発音を確認しながらシャドーイング練習も可能です。
ビジネス英語、アニメ、映画など、さまざまなジャンルの動画が用意されており、自分の興味やレベルに合わせてコンテンツを選択できるのも強みです。
Redkiwiは無料でも使用できますが、使用できる時間に制限があります。
そのため、使ってみて合っていたら有料に切り替えるようにしましょう。
Redkiwiの詳細は下記記事で解説しているのでぜひご覧ください。


シャドーイングが意味ないと感じる方に向けたQ&A
それでは最後に、シャドーイングが意味ないと感じる方に向けたQ&Aを見ていきましょう。
シャドーイングとディクテーションの違いは何ですか?
シャドーイングは、音声を聞いた直後にそのまま真似して発音するトレーニングです。リスニング力に加え、スピーキングや発音、イントネーションの強化にもつながります。
一方、ディクテーションは音声を一語一句書き起こすことで、細かい聞き取り能力や文法の理解を深める学習法で、スペルや構文に対する注意力も養えます。つまり、シャドーイングは「話す力」を育てるのに効果的で、ディクテーションは「正確に聞き取る力」や「書く力」の強化に適しています。
シャドーイングは逆効果ですか?
「シャドーイングは逆効果」という意見を目にすることもありますが、それはやり方を間違えた場合に限った話です。正しく取り組めば、シャドーイングは非常に効果的な学習法です。ただし、以下のような点には注意が必要です。
- 発音やリズムを意識する
単に音声をなぞるだけだと、間違った発音やイントネーションが身についてしまう可能性があります。「真似る」ことを丁寧に行いましょう。 - 難しすぎる教材を選ばない
内容が理解できないまま繰り返すと、かえって混乱し、逆効果になることがあります。自分のレベルに合った素材(6〜7割理解できる程度)を使うことが大切です。
このような注意点を押さえて取り組めば、シャドーイングはリスニングやスピーキングの上達に非常に役立ちます。
まとめ
本記事では、シャドーイングが「意味ない」と感じてしまう方に向けて、効果を実感するためのポイントをご紹介しました。
すぐに結果を求めず、継続することが大切です。
また、自分のレベルに合った教材を選び、目的を明確にしましょう。
語彙や文法の知識も並行して強化することが必要です。
ポイントを意識して取り組めば、成長を実感できるので、焦らずに継続していきましょう。
シャドーイングのやり方がそもそも分からず、カリキュラムに則って進めたい方は有料ですが「LanCul」に挑戦してみることをおすすめします。
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